蹄の弱い馬に対して飼料やサプリメントで対応することは可能ですか？

馬の蹄を構成する主な成分はケラチンというタンパク質です。したがって、蹄に利用されるタンパク質が不足しないように適切な量のタンパク質およびエネルギーを摂取させることが基本となります。また、カルシウム不足と馬の蹄質不良との関連性も報告されていますので、カルシウム摂取量も要求量を満たす必要があります。さらに、ケラチンに多く含まれるメチオニン、ケラチンの生成を助ける亜鉛、ビオチン（水溶性ビタミン）は蹄質の改善に重要な役割を果たすと考えられており、これらは蹄をケアするサプリメントの多くに含まれています。とくにビオチンは長期間の給与によって馬の蹄質が改善されることが多数報告されていること、一方飼料中の含有量は高くないこともあり、蹄をケアするサプリメントの給与は効果的であると言えます。しかし、これらの成分は蹄が新しく形成される際に影響を与える成分のため、長期間の継続的な給与が必要です。