飼育管理のプロが答える

愛馬の食事・カウンセリングルーム

Q3 馬に必要なミネラルについて

Q3 質問者:乗馬愛好家

日々運動をしている成馬に不足しやすいミネラルにはどのようなものがありますか?

Answer

馬に必要とされる必須ミネラルは、カルシウムやリン、マグネシウムなどの多量元素(要求量が多く、飼料中にも比較的多く含まれるミネラル)7種類と、銅や亜鉛、鉄、コバルト、セレンなどの微量元素(要求量はわずかで、飼料中に含まれる量も微量なミネラル)8種類の合計15種類とされており、これらは飼料から摂取する必要があります。近年、多くの配合飼料にはこれらのミネラルがバランスよく配合されていますが、穀類や牧草の組み合わせで飼料給与する場合、多量元素ではカルシウムやナトリウム、微量元素では銅やセレンなどが不足しやすいミネラルです。このような場合、サプリメントやミネラルをバランスよく配合されているタイプの塩などで不足を補うことをお勧めします。また、個々のミネラルの要求量が満足していても、別のミネラルとの比率がアンバランスとなっていないかどうかについても注意が必要です。たとえば、カルシウムとリンの適正比率は1.5~2:1、銅と亜鉛では1:3~4などです。なお、配合飼料給与によりすべてのミネラルが充足されるというのではなく、利用する飼料や組み合わせによっては不足あるいはアンバランスとなるミネラルもあります。とくにナトリウムは、利用する飼料の種類にかかわらず食塩などで別に補給することが奨められるミネラルです。