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愛馬の食事・カウンセリングルーム

Q2 飼養管理による筋肉疾患改善法

Q2 質問者:乗馬クラブスタッフ

月曜病やスクミなど筋肉疾患を示す病名をよく耳にしますが、これらの特徴と飼料による改善方法があれば教えてください。

Answer

筋肉の損傷により痙攣や痛みが生じ跛行(はこう)を呈す疾患はいくつかあり、発症メカニズムや原因はそれぞれ異なりますが、臨床症状は共通するためタイイングアップ症候群として総括されることもあります。重症例では融解した筋成分(ミオグロビン)が尿に溶けだし、コーヒー色に変色することもあります。血液検査ではクレアチンキナーゼ(CK)、乳酸脱水素酵素(LDH)、ミオグロビンの上昇などが認められます。原因としては、遺伝、デンプンなどの易消化性炭水化物の多量摂取、電解質のアンバランス、抗酸化物質の不足などが考えられていますので、飼養管理における改善方法として濃厚飼料からビートパルプや油への置き換え、電解質と水分の補給、抗酸化物質(ビタミンE、セレン、アスタキサンチンなど)の補給が推奨されています。とくに慢性的な症状を改善するには飼料の見直しが必要とされています。ちなみに、月曜病(Monday Morning Disease)とは、休日(日曜日)の翌日(月曜日)の朝に筋肉が硬直したり動くのを嫌がったりするなど散発的に発症するタイイングアップ症状を指します。このような場合、休息させるとともに水分や電解質の補給で改善する場合もあります。